四天王寺(日本最初の官寺)-天王寺七坂めぐり -茶臼山

 

『聖徳太子:日出づる処の天子』は今年(2021年)1400年の御遠忌。日本における仏教興隆の祖、宗派の垣根を越えて崇敬される聖徳太子は現代も広く国民に親しまれています。聖徳太子建立大寺の四天王寺は創建593年で敷地は東京ドームの約2.3倍もあり広々としています。

伽藍配置は「四天王寺式伽藍配置」といわれ、南から北へ向かって中門、五重塔、金堂、講堂を一直線に並べ、それを回廊が囲む形式で日本では最も古い建築様式の一つで、とっても立派な由緒正しい格式高い寺院です。何年振りかでお盆の日に四天王寺さんへお参りしました。四天王寺さん近辺にはお洒落なお店が多数出来ていてビックリしました。最近は若い方も沢山お参りに来られるようです。広い境内にいると、参拝者にお太子さん〈親しみを込めて皆が呼びます)が「よく来たね」といつも見守って頂いている感じがし

ます。参拝後中心伽藍の西側、西門のさらに外側に立つのが石鳥居。
鎌倉時代の永仁2年(1294年)、四天王寺別当となった忍性(にんしょう)が石造の明神鳥居として
再建したもので、国の重要文化財。現存する最古の石鳥居となっています。
春秋の彼岸の中日(春分の日と秋分の日)には、四天王寺の石鳥居から西を見ると、
太陽がちょうど石鳥居の中心を通り、六甲山系と淡路島の中間の水平線に沈みます。

 

 

 

 

( 四天王寺の建築様式・歴史等詳細は公式リンクから)

 

石鳥居横で、大阪で有名な「釣鐘饅頭」を販売していて〈現在は後継者がいないため閉店〉私も学生時代にお盆の3日間アルバイトをした経験がありますが釣鐘饅頭が飛ぶように売れていました、お参りのあと”昔から釣鐘饅頭を買って帰るのです"と言っておられたお婆さんを思い出しました。
(釣鐘饅頭は現在寺院の休憩所・売店、西門からの参道に「総本家釣鐘饅屋」で販売)

石の鳥居 アクセス

◎聖徳太子(574~622年)
31代用明天皇の皇子(名は厩戸〈うまやと))おばの33代推古天皇の即位とともに皇太子に。
摂政として冠位12階603年、一七条憲法を604年制定する。

アンコール・ワット            (カンボジア)

  • ★約20年前に訪れたカンボジアのアンコール・ワット、春分の日と秋分の日には中央塔の真後ろから太陽が昇ります。昔の人の造形物に対する壮大なロマンです。早朝に訪れたアンコール・ワットを眺めていると朝靄がかかりより一層神秘的でした…着てよかった!感動です。(ぶら歩きは早朝・夕暮れがお薦めです〈但し海外では治安が悪い場所があり〉要注意)
  • 天王寺七坂めぐり

四天王寺は上町台地にあり、今日は地下鉄夕陽丘駅から「天王寺七坂」を寄り道して巡る事にしました。この辺りは豊臣秀吉が大阪城の南側を防護のためにお寺が集められた(由緒あるお寺が)寺町です。夕陽丘駅(5番出口)から近い場所には生國魂(イククニタマ)神社があり北門を出たところに真言坂(近辺に真言宗のお寺が多く)・源聖寺坂・口縄坂・愛染坂・清水坂・天神坂・逢坂が谷町筋と松屋町筋の間を南に下がってあり、いずれも石畳と石段でできた風情のある坂道です。一帯は市内中心部の喧騒から考えられない静けさです。坂の上から西側の崖下の夕陽を眺めるのもよし、坂の下から上を望むのもよし、谷崎潤一郎、司馬遼太郎の小説の舞台でもあり、新しい大阪の発見です(見て回るには約2~3時間要)

真言坂 愛染坂  
【天王寺七坂】
真言坂
清水坂
愛染坂
源聖寺坂
口縄坂
天神坂
逢坂



    清水坂
  • 茶臼山(茶臼山古墳)
天王寺公園から眺める
和気橋 茶臼山山頂




今日はどうしても気になっていた、天王寺駅への帰り道にあり南西に見える茶臼山に行きたいと思っていました。標高26mで、大阪五低山の一つとされている天王寺公園内にある小山の茶臼山、自然と河底池に囲まれた浮島のような山茶臼山ですが
歴史的には大坂冬の陣(西暦1641)では徳川家康の本陣となり、夏の陣では真田幸村の本陣として激戦地でもある有名な場所です。
茶臼山は、①延暦7年(788年)和気清麻呂が上町台地を東西に流れる堀川を掘り、周濠に水を引こうとした時に掘り返され土を積み上げた名残が今の茶臼山になったとの説と、
②大阪市内で最大級の前方後円墳との説もあります。
昭和61年(1986)に発掘調査が行われ、家康の本陣跡の建物や堀割が確認されましたが、古墳時代の土器等が発見されず従来からいわれてきた全長200mの前方後円墳という説には疑問符が付くことになりました。ただ、平安時代以前に築かれた盛土が古墳の築造時によく用いられた工法と類似するものであることが明らかにされ、河底池は周濠の痕跡とみられていました。また、四天王寺の別名「荒陵(あらはか)寺」も茶臼山古墳に由来し、境内にある長持形石棺の蓋も茶臼山に納められていたものと推測され古墳の可能性は残されています。小生は茶臼山の石棺(蓋)又上町台地の北側には難波京(なにはのみやこ)、南側には地学的に古墳があると推察してます(ワクワクする場所です)〈大阪訪問時には大阪城の前にある大阪歴史博物館に見学されることをお薦めします〉…連れが「一心寺」に寄りたいとの事で一心寺経由で茶臼山に向かいましたが途中空が真っ黒に急変、まさに真夏の夕立が来そうな空模様。急ぎ足で向かいましたが「ピカ、ゴロゴロ」最近外出時に会うのは珍しいなと思いながら”本当に雷は恐ろしいですね”…間もなく雨が激しく降りだし傘があっても二人はビシャビシャに打たれ「色男は辛いね」と言いながら、走って公園内にある大阪市立美術館(住友吉左衛門寄贈)のひさしに逃げ込みましたがなかなか雨がやみません、閉門時間も迫りあきらめて濡れながら天王寺駅へ****まる一日のぶら歩きでした

左側の茶臼山には和気橋からも渡れます(当日は虹がかかっていました) 天王寺公園から「あべのハルカス」を望む
  あべのハルカスの12F「千里しゃぶちん」は一人鍋しゃぶしゃぶの発祥地の支店値段も手頃です。本店は千里中央駅(大阪シティ)のB1
  • 大阪土産にはお薦め【釣鐘饅頭】
  • 四天王寺(西門)からの参道に「総本家釣鐘饅屋」〈創業明治三十三年〉があり立ち寄りました。釣鐘の形をしたカステラの中にあんこが入っていて大阪土産として古くから有名。今日は自分が食したくばら売りを買い明日のおやつにとウキウキです(実は当夜のスナックで皆に配って口に入ったのは1個だけでしたが美味しさに満足)
総本家釣鐘屋の店頭(天王寺区大道1丁目5-2)   HP https://tsuriganeya.jp/